2018/11/01

名前を含む映画

 映画館では上映前に、心臓に良くない禁止事項が流れ(表現も時間も過剰、見る気持ちを削ぐ)、それから次回上映映画の予告が流れる。そこで「名前」という映画が紹介された。
 最近、名前をタイトルに含む映画が多いような気がする。すぐ思い浮かぶのは2016年の「君の名は。」。聖地の一部も訪れました。近所の美容室では「君の髪は。」というミニ看板を店頭に置いたり。
 この映画では、最後にわかるのが名前。そのうち画像検索で、顔認証と相まって名前がわかるようになるのだろうか。
 以下は、記憶にある2018年の公開作品。どれも見ていないため、解説は映画.comから借用した。

2018年
名前
 直木賞作家の道尾秀介原案、津田寛治と駒井蓮主演による人間ドラマ。中村正男は経営していた会社が倒産し、茨城の地にやってきた。周囲にさまざまな偽名を使い、なんとか体裁を保ちながら自堕落な暮らしを送っていた。ある日、正男を「お父さん」と呼ぶ女子高生・葉山笑子が突然現れる。正男は笑子のペースに振り回されながらも、親子のような生活に平穏な時間を見出していく。しかし、笑子が正男のことを生き別れた父親だと思っていることに気づき、自分が消してきた過去について考え始めるが……。正男役を津田が、笑子役を駒井が演じるほか、筒井真理子、勧修寺保都、松本穂香らが脇を固める。監督は「ねこにみかん」「狂い華」の戸田彬弘。

志乃ちゃんは自分の名前が言えない
 漫画家・押見修造が実体験をもとに描いた同名コミックを、「幼な子われらに生まれ」の南沙良と「三度目の殺人」の蒔田彩珠のダブル主演で実写映画化した青春ドラマ。上手く言葉を話せないために周囲となじめずにいた高校1年生の大島志乃は、同級生の岡崎加代と校舎裏で出会ったことをきっかけに、彼女と一緒に過ごすように。コンプレックスから周囲と距離を置き卑屈になっていた志乃だが、加代にバンドを組もうと誘われて少しずつ変わっていく。やがて、志乃をからかった同級生の男子・菊地が強引にバンドに加入することになり……。林海象監督や押井守監督のもとで助監督を務めてきた湯浅弘章監督が長編商業映画デビューを果たし、「百円の恋」の足立紳が脚本を手がけた。

君の名前で僕を呼んで
 1980年代のイタリアを舞台に、17歳と24歳の青年が織りなすひと夏の情熱的な恋の行方を、美しい風景とともに描いたラブストーリー。アンドレ・アシマンの同名小説を原作に「日の名残り」「眺めのいい部屋」の名匠ジェームズ・アイボリーが脚本を執筆、「胸騒ぎのシチリア」などで知られるルカ・グァダニーノ監督がメガホンをとった。第90回アカデミー賞で作品賞ほか4部門にノミネートされ、アイボリーが脚色賞を受賞した。「インターステラー」「レディ・バード」のティモシー・シャラメと「コードネーム U.N.C.L.E.」「ソーシャル・ネットワーク」のアーミー・ハマーが主人公カップル役で共演。83年、夏。家族に連れられて北イタリアの避暑地にやって来た17歳のエリオは、大学教授の父が招いた24歳の大学院生オリヴァーと出会う。一緒に泳いだり、自転車で街を散策したり、本を読んだり音楽を聴いたりして過ごすうちに、エリオはオリヴァーに特別な思いを抱くようになっていく。ふたりはやがて激しい恋に落ちるが、夏の終わりとともにオリヴァーが去る日が近づいてきて……。

ぼくの名前はズッキーニ
 母親を亡くし孤児院に入れられた少年が周囲の人々との関わりの中で成長していく姿を描き、第89回アカデミー賞の長編アニメーション部門にノミネートされたスイス製ストップモーションアニメ。アルコール依存症の母親と2人きりで暮らす9歳の少年ズッキーニ。ある日、ズッキーニの過失によって母親が死んでしまう。親切な警察官に保護されて孤児院で暮らすことになった彼は、新たな環境の中で自分の居場所を見つけるべく悪戦苦闘する。フランスのアヌシー国際アニメーション映画祭で長編部門の最高賞にあたるクリスタル賞と観客賞をダブル受賞。日本では、東京アニメアワードフェスティバル2017の長編コンペティション部門に出品・上映され、優秀賞を受賞している(映画祭上映時タイトル「ズッキーニと呼ばれて」)。