2019/02/09

首相、名前を間違える

■首相、女児名を間違う
朝日新聞 2019年2月9日

 安倍晋三首相は8日、千葉県の栗原心愛(みあ)さん(10)が自宅で死亡した事件を受けた児童虐待防止対策に関する関係閣僚会議でのあいさつの中で、女児の名前を「ゆあさん」と誤った。
 首相は「今回、ゆあさんからは必死の思いでSOSの声が発せられていました」などと述べた。政府は昨年7月、東京都の船戸結愛(ゆあ)ちゃん(当時5)の虐待事件を受けて対策をまとめている。

 検索すると、過去の事例がヒットした。固有名詞は確認しすぎということはない。

■首相が板橋署を弔問「日本人として誇り」
スポーツ報知 2007年2月13日

 安倍晋三首相は12日夜、東京・板橋の警視庁板橋署を訪れ、東武東上線で線路内に入った女性を助けようとして電車にはねられ、死亡した同署常盤台交番の宮本邦彦巡査部長の遺族に弔意を伝えた。また13日午前の閣僚懇談会で、宮本巡査部長に対し、緊急叙勲をする意向を表明した。
 首相は板橋署弔問後、記者団に「危険を顧みずに人命救助に当たった方を首相として、日本人として誇りに思う」と宮本巡査部長をたたえた。
 首相は遺族一人一人に深々と一礼し、遺影に向かって静かに合掌。宮本巡査部長の息子には「お父さんを見習って頑張ってください」と声を掛けたという。
 ただ記者団とのやりとりで、当初、宮本巡査部長の名前を「みやたさん」と間違え、その後「みやけさん」と二度繰り返す場面もあった。
 首相は13日の閣僚懇談会では「強い正義感と職務を全うしようとする強固な意志から女性を助けようとした」と称賛し「『生命の危険を伴う公共の業務に従事し、その職に殉じた者』として緊急叙勲に値する」と述べた。警察庁が勲章の種類を検討し政府内で調整した上、閣議決定する。

■宮本巡査部長死去 女性救出の警官、祈り届かず 安倍首相も弔問
読売新聞 2007年2月13日

 東京都板橋区の東武東上線ときわ台駅で6日夜、線路に入った女性(39)を保護しようとして電車にはねられ、重体となっていた警視庁板橋署常盤台交番の宮本邦彦巡査部長(53)(12日付で警部に2階級特進)が、12日午後2時25分、区内の病院で死亡した。宮本さんは妻と大学1年生の長男に見守られながら、集中治療室で治療を受けていたが、意識を取り戻すことはなかった。告別式は、15日午前10時から、板橋区舟渡4の15の1、戸田葬祭場で営まれる。
 宮本さんが2年前から勤務していた常盤台交番や板橋署には事故後、回復を祈る手紙や電話が130件近く寄せられ、花束や千羽鶴なども100を超えた。12日夜には、同交番に記帳台が設けられた。安倍首相も同署へ弔問に訪れ、「総理として、日本人として誇りに思います。息子さんには、お父さんを見習って頑張って下さいと申し上げた」と語った。
 溝手国家公安委員長は13日の閣議後記者会見で、「総理から緊急叙勲の検討に値するという発言があった」と述べた。緊急叙勲は通常の叙勲より迅速に審査するもので、警察庁では内閣府に上申する方向で検討に入った。

 同じ系列でも、スポーツ紙と一般紙とではふれかたが違う。前者が等身大記事。

同じ記事を他社のスポーツ紙で読むと、

■女性救助の警官死亡
日刊スポーツ 2007年2月13日

 今月6日、東京都板橋区の東武東上線で線路内に入った女性(39)を救出しようとして電車にはねられ、意識不明の重体になっていた警視庁板橋署常盤台交番の宮本邦彦巡査部長(53)が12日午後、都内の病院で死亡した。
 宮本巡査部長の遺体は午後4時すぎ、板橋署に到着し、滝沢慶二署長ら約60人が敬礼で出迎えた後、同僚らの手で署内に運ばれた。13日午後まで同署に安置される。同署や交番には事故後、励ましの手紙やメール、回復を祈る千羽鶴、花束などが多数寄せられていた。
 午後5時すぎには、遺族が事故現場を訪れた。花束を供え、ハンカチで顔を覆い泣き崩れた。夫人は交番で長男に「これがお父さんが使っていた机だよ」と語り掛け、励ましの手紙には「ありがたい」と話したという。交番には記帳台が設けられ、近くの商店主の男性は「もうあの大声と、交通違反を注意する独特の笛の音を聞くことができないんですね」と声を詰まらせた。
 夜には安倍晋三首相(52)と伊藤哲朗警視総監(58)が弔問のため、板橋署を訪れた。安倍首相は、講堂に設けられた祭壇の遺影に手を合わせ、宮本巡査部長の長男に「お父さんを見習って頑張ってください」と声を掛けた。
 弔問後、首相は、同署玄関前で報道陣の代表取材に応じた。その際、宮本巡査部長の名前を「ミヤケ」と繰り返し間違える失態を演じた。「亡くなったミヤケさんのような人が日本の安全を守っている。危険を顧みずに人命救助に当たったミヤケさんのような方を、私は総理として日本人として本当に誇りに思う。そのことをご遺族に伝えた」と述べた。関係者によると、弔問は急きょ決まったというが、締まらない結末になってしまった。

 ネット上では、犠牲者の長男に首相が呼びかけた「お父さんを見習って頑張ってください」に非難も寄せられている。父親のように殉死しろというのか、と。もっともだ。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...