卒論内容の難易度を専門用語(概念)の出現頻度とすれば、「はじめに」や「問題」では門外漢が読んでも理解できるように、専門用語は抑えるか、解説を加えながら書く。教員であれば、そうしなくても読むし、理解もする。しかし主査や副査の読む気力と好奇心、それはおそらく萎える。
「方法」「結果」と進むにつれ、難易度は徐々に上がる(研究は学問なのだから)。「考察」の中でピークとなり、その後半で少し下がり、「まとめ」ではもっと下がるようにする。読んだ感も高まるから。
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木下是雄『理科系の作文技術』は、理科系とうたいながら、冒頭はチャーチルのメモで始まる。
1940年、壊滅の危機に瀕した英国の宰相の座についたウィンストン・チャーチルは、政府各部局の長に次のようなメモを送った。と書かれれば、どんなメモだろうと気になる。先を読みたくなる。