2019/08/28

ボツ原稿(500字)

せっかく書いたので、記念に。

●樹木希林
大々女優。1943年1月15日、東京都生まれ、本名、内田啓子(旧姓中谷)。薬剤師を目指したものの、スキーの怪我で大学受験を断念。65年、文学座の研究所入所。当初の芸名、悠木(千帆)は芸能界では勇気が必要と考えた父親の提案。文学座では杉村春子の付き人を務めた。64年、TVドラマ「七人の孫」で森繁久彌らと共演。70年からの水曜劇場「時間ですよ」で「梅の湯」の従業員を、74年、同「寺内貫太郎一家」で老母きんを演じた。沢田研二のポスターを前に「ジュリーー」と悶える姿は話題を呼んだ。その間、内田裕也と再婚。77年、テレビ朝日への局名変更記念番組のオークションコーナーで芸名を競売にかけ樹木希林に変更。辞書から拾った4文字を「樹や木が集まり希な林を作る」と解釈、韻を踏む読み方にした。TVCMでは見合い写真をネタにした80年のフジカラーのCMが大人気。2003年、左目失明、13年、全身がん罹患。映画「あん」や「万引き家族」では病気を思わせない力演。18年9月15日、75歳で逝去。19年「命みじかし、恋せよ乙女」が最後の出演作品となった。彼女の発言と生き方は共感を呼び、18年暮れに出た『一切なりゆき 樹木希林のことば』はミリオンセラー、いまなお売れている。

フルネームで呼んでくれてありがとう

スティールの『 ステレオタイプの科学 』に、こんなエピソードが紹介されている。  ある伝説の英雄と同姓同名の人物に出会ったことで、研究上の疑問が解けたという話である。  シャーマン・ジェームズは、人種による健康格差の問題に取り組む公衆衛生研究者である。たとえば、アメリカの黒人は白...