2020/02/02

日常物件の研究法

『片手袋研究入門』は石井公二さんの15年にわたる「研究」の集大成。路上に落ちている片方だけの手袋に関するフィールドワークの報告書で、ここから日常物件を研究するための方法論が得られる(考現学の発展形である)。
 1から5は研究過程の順序である。

1. 物件の収集
 対象物と状況の撮影。同時に日時、場所を記録する。手袋そのものは収集しない。手袋そのものが研究対象ではないし、そもそもが他人の所有物)

2. 物件の分類
 形状機能(石井さんの本では「目的別」)、状態(同じく「過程別」)、場面(同じく「状況・場所」別)

3. 関連統計の利用
 石井さんの場合は、警視庁拾得物・遺失届の受理件数。

4. 作品における言及状況
 石井さんの研究では、アート絵本漫画実写映画アニメ文学エッセイその他。

 さらに、石井さんは「変化」データも収集する。

5. 変化
 状態変化(例:路上→ガード)。



 例年だと使い捨てカイロが落ちているのをよく見かけたが、この冬はどうやら衛生マスクになりそうだ。