2020/08/25

シベリア抑留死亡者の名前を読み上げる

 75年前の敗戦後、シベリアなどに抑留(強制的にその場所に押さえとどめること)された日本軍兵士らの犠牲者のうち、判明している4万6300人それぞれの名前を読み上げる追悼イベントが今月23日からネット上で行われている。この日は、当時の最高指導者、スターリンが移送の極秘命令を出した日にあたる。

「4万6300人の死者たちの名前をリモートで刻む 46時間zoom」

 8/23(日) 21:00から、村山名簿*を交代で読み上げることで、彼の地でなくなった方を追悼し、心に刻みます。読まれる方もまだ募集しているそうです。企画したのは「シベリア抑留者支援・記録センター」。


 同センター代表世話人の有光健氏が、オランダ国営鉄道によって強制収容所に運ばれたユダヤ人の追悼イベントで、犠牲者10万2千人の名前が読み上げられたのを6月のドキュメンタリー番組(「遅すぎることはなかった ? オランダ・戦後75年の補償 ?」2020年6月22日)で知ったのがきっかけだった。

 *『シベリア抑留死亡者名簿』村山常雄編著

「名前読み上げ。死者の存在意識、不戦の決意を共有」東京新聞 2020年8月25日

 沖縄戦の戦没者名が地域ごとに刻まれている「平和の礎(いしじ)」の建設に協力した、沖縄国際大名誉教授の石原昌家氏にも似たエピソードがある。かつて大学で「平和の礎」に行って名前を読み上げる課題を出したところ、「全然知らない人なのに涙が出てきた」とレポートに書いた学生がいたという。

■以前書いた記事から

 長田新さん。「日本に慰霊塔はあっても死者の名はない。明治政府以降、戦「没」したかれらは「御霊」になるからだ。しかし、明治政府に抗った白虎隊十九士の墓、薩軍兵士の墓「南洲墓地」、そして沖縄「平和の礎(いしじ)」にある刻銘碑は違う」。