東京新聞「発言」欄から(20200908)
「シベリア抑留読み上げに涙」
小学校講師 西村(68)
戦後シベリアなどに抑留され、異国の地で亡くなった旧日本軍将兵のうち、判明している46,300人の名前を交代で読み上げるネット上の追悼行事に参加しました。昼夜途切れず、8月23日夜から25日夜まで。この間、幾度か不意に涙が流れました。その人の人生を思い浮かべたからです。
シベリアに抑留された人は約575,000人、亡くなったのは約55,000人というように、戦争の被害者を数え上げるときはいつも「約」が付けられます。そのことに割り切れない思いを抱いていました。戦争は私たちを「約一名」にしてしまうのです。
名前を読むことは「約」を取り払い、個々の人間の尊厳を復活させようとする行為だと知りました。
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同姓同名でなくとも、姓や名前が同じ人がいたら、もう、その場で慟哭しそうだ。