2025/02/17

車屋さん

 映画「アイミタガイ」。

もう一人の主人公である叶海(かなみ)が生前、支援を続けていた児童福祉施設「サンシャインハウス」に向かう両親が乗ったタクシー。車内の表札に「運転手 車屋典明」とある。彼の名字が「車屋」であることに気づいた父親が名前を話題にすると、運転手は以前にも名字のことで話しかけられたことがあると答え、その女性は大阪でカメラマンをしていると自己紹介し、サンシャインハスまで送ったことがあると付け加えた。娘に違いないと確信した父親と母親はそのあまりの偶然に言葉を失いつつも、「叶海もここにいる」と二人の間の空いた席に手を置く、涙とともに。

こういう名前の使い方があるとは、心憎いばかりの演出だ。ちなみに車屋という名字は実在するものの、国内に70名ほどしかいないという。名字がらみの仕事をしている人ははたしているのだろうか。